【関東日帰り登山】駅からハイク!春の日向山から丸山

秩父の春は、村落の庭先が花に彩られとても美しい風景が見られます。今回は奥武蔵随一の大展望と歌われる丸山とそのお隣にある日向山をセットに歩きました。日向山だけ登るとコースタイムは3時間未満と登山がはじめてでも歩きやすいコースになりますよ。

 

登山コースの概要

登山レベル ★★☆☆☆
 コース 芦ヶ久保駅-琴平神社-日向山(633m)-山ノ神-六番通り-丸山(960m)-森林学習展示館-芦ヶ久保駅
コースタイム

4時間50分

距離

9.8km

往路アクセス 西武鉄道 芦ヶ久保駅
復路アクセス 西武鉄道 芦ヶ久保駅
参考地図 山と高原地図22奥武蔵・秩父(昭文社)
芦ヶ久保駅
芦ヶ久保駅

出発は芦ヶ久保駅からです。奥武蔵(秩父)は駅からハイキングできる山が多い場所です。お天気もよく西武鉄道には登山姿の乗客が目立ちました。芦ヶ久保駅となりの正丸駅で降りる人たちが多かったですね。正丸駅は伊豆ヶ岳を登る方がよく利用する駅です。

 

道の駅あしがくぼ
道の駅あしがくぼ

駅には道の駅あしがくぼが隣接しています。営業は9時から17時まです。(季節により変更あり)お土産や弁当などを買い求めることが出来ます。食堂もあるので下山後に立ち寄って食事を取ることもできますよ。

 

鮎弁当(850円)が売られていました。昼食にしようかと迷いましたが、今回は味噌ポテトとちちぶ餅を購入。味噌ポテトは衣をつけて揚げたジャガイモに甘からい味噌がかかっていてクセになる味です。

 

道の駅を後にして、あしがくぼ果樹園村へと入っていきます。この辺りは果樹園が12軒集まっていて四季折々フルーツ狩りが楽しめるそうです。坂を上っていくと目の前に現れるのは巨大な観音像です。源寿院埼玉別院の敷地内にある観音様で芦ヶ久保駅からも見えていました。18mもあってかなり巨大です。左には武甲山がチラっと頭を覗かせています。

 

源寿院埼玉別院から登山道が始まります。少し下って小さな沢を越えると緩やかな登りの登山道が続きます。周りは葉を着ける前の広葉樹の森となります。少しずつ低木に葉がつきはじめ、とても明るい印象の道です。足元にはタチツボスミレ、カキドオシなどの花が時折見られました。蝋梅に似たヒュガミズキの花も見かけました。

 

登山道から一度舗装路に出ます。民家を通り抜け坂を上がります。琴平神社の手前からは武甲山がドーンと構えている様子が伺えました。武甲山は奥武蔵のシンボルマウンテンです。この辺りにハイキングへ出かけると一番目立つ山となっています。石灰石で出来た山で今でも石灰の採掘が行われています。

 

琴平神社の脇にはきれいなお手洗いがあります。

 

日向山山頂から二子山を眺める。左に伊豆ヶ岳の頭も少し見える。
日向山山頂から二子山を眺める。左に伊豆ヶ岳の頭も少し見える。

金比羅神社からは登りがちょっときつくなります。そんなに長くは続かなく気が付けば尾根に乗りあがっています。緩やかな道を登ったところが日向山の山頂です。山頂には小さな展望台があります。武甲山や二子山、伊豆ヶ岳の頭もチラっと見えます。山頂はベンチなどはありませんが、レジャーシートを広げて休むスペースは十分あります。

 

日向山から降りていくと山肌をソメイヨシノが彩っていました。周辺にはベンチが点々と設置されていてお花見をするのも良さそうな場所となっています。北側斜面にはカタクリの自生地があったそうですが、現在は植生保護のため立ち入り禁止となっています。

 

さて、登山道は一旦終わり、車道に出ます。丸山登山道の入口までは200mちょっとです。登山道に入ると緩やかな杉の植林帯となっています。広葉樹の多かった日向山と比べるとすこし暗い印象になりますが、木漏れ日が入るので気持ちが良いです。傾斜のきついところはつづら折りになっていて登りやすい道。

 

明るい印象の尾根道、丸山まであと20分。
明るい印象の尾根道、丸山まであと20分。

杉の植林帯は六番通りを抜けるまで続きます。六番通りは緩やかに見えるのですが、真っ直ぐに登山道がつくられているので登りごたえがあります。雨が降っているときに下りで使うと滑りそうな土です。車道の合流点があり、森林学習館展示館に続く分岐に差し掛かると広葉樹の森へと変わります。標高も900mとなり、まだ葉の茂らない木々の間から山並みや町の様子が伺えます。

 

山頂にある立派な展望台に到着しました。奥武蔵随一の大展望と歌われる丸山山頂。晴れた日には赤城山や筑波山も見えるそうです。しかし、この日は春霞となり遠方の様子はかすんで見えなくなっていました。両神山も確認できません。残念です。丸山付近にはトイレが二か所ありますが、どちらも冬季閉鎖中でした。閉鎖期間は12月~4月中旬頃だそうです。臨時トイレが森林学習展示館にあるのでそちらを利用して下さい。

 

丸山山頂を後にして六番通りまで戻ります。復路は南側の登山道を使うことにしました。針葉樹と広葉樹が交互に出てきて変化のある道となっています。丸山山頂から1時間ほどで村落に出ます。村落には菜の花と桃の花、うっすらと武甲山の姿が見えます。春爛漫という感じですね。

 

折角なので農村公園に立ち寄ります。トイレや東屋があり休憩に良い場所です。こちらには100mのローラー滑り台もありますよ。公園内の水芭蕉はすでに葉が大きく育っていました。農村公園から芦ヶ久保駅までは20分ほど歩くと到着となります。

 

まとめ

日向山と丸山をセットで歩くとコースタイムは5時間ちかくとなりますが、日向山だけなら2時間半と普段登山しない方でも登りやすいコースとなります。芦ヶ久保の村落はとくかく庭先の花が多く、ソメイヨシノ、シダレザクラ、レンギョウ、菜の花が咲き乱れています。山と村歩きがセットで楽しい季節でした。都内の桜が見ごろになってから一週間後くらいで秩父の桜は満開になります。道の駅には食堂もありますので名物のずりあげうどんを食べて帰るのもオススメです。