【陣馬高尾 日帰り登山】醍醐峠から市道山

陣馬高尾の山域でもマイナーなコースである醍醐峠から市道山、臼杵山を歩いてきました。歩きやすいコースでありますのでトレーニングも兼ねての山行にも向いています。下山口には温泉施設もあるのでグループで行っても楽しめるそんなコースでした。

朝8時の藤野駅。バス停には長蛇の列が出来ていました。どこに行く人たちなのかと思っていたら東芝エレベーターの通勤バスを待つ人たちでした。今日は平日。私はお休みを取っての山行です。

単独行が多い私ですが本日は二人連れ。昔、北アルプスの表銀座を縦走していたときにたまたま知りあった方で今でも年数回一緒に山行をしています。山行中は山のことはもちろん、生活のこと、仕事のこと、様々な会話をしながら歩いています。知的な女性で私が気付かないことを教えてくれるそんなありがたい存在です。グループで行く登山も良いですが、二人きりで人生の様々なことを話し合いながら歩くのも良し。普段会わない山トモさんと話すと思わぬ気づきがあったりします。

和田行きバスは全員座れました。終点までは20分ほど、他の乗客はほとんど陣馬登山口で下車していきました。終点で降りた人たちも違うルートから陣馬山へ登るようです。民家の庭先に登山道の標識があり登山者の方を地元の方が道案内されていました。街中であまり見ない光景にほっこりします。登山道は私有地なことも多々あります。そこを私たちは通らせてもらっているわけです。はい。

あたりにはソメイヨシノが満開になっていて里山の雰囲気を楽しみながら車道歩きが出来ました。途中の和田の里体験センターが最終トイレとなります。募金箱が設置されているので心付けをお支払いして利用するスタイルですね。

和田浄水場の脇から登山道に入ります。しばらくは沢沿いのルートとなります。エイザンスミレが少しだけ咲いていました。水の多い場所を好むのかこの付近を離れると姿を見なくなりました。

このルートは道標はあるのですが少し荒れているので山と高原地図だけでは分かりづらいという印象でした。地図に加えてGPSアプリも欲しいところ。

沢沿いに目立っていたのはヨゴレネコノメでした。杉の植林地の中、沢を詰めていきます。沢を離れるところにきちんと道標が設置されていました。短い木のはしごがあり崩れていますが問題なく渡れるレベルです。はしごを過ぎるとつづら折りの道となります。地形図みると急登になっている印象ですが、つづら折りのおかげでだいぶ歩きやすい登山道となっていました。

醍醐峠に到着しました。この先に醍醐丸という小ピークがあります。そこはベンチが設置され休憩にちょうど良い場所です。

ちなみに三頭山から高尾山を繋ぐ尾根を笹尾根と言いますが、槇寄山から陣馬までは樹林で眺望もあまりない渋めのルートとなっています。途中に軍刀利神社元社というパワースポットがあります。刀剣乱舞と何か関係ありますかね。

醍醐丸から吊り尾根ルートを歩きます。針葉樹林から広葉樹林へ変わるのでまだ葉が茂らない時期は明るく奥多摩方面の眺望が楽しめます。緩やかな傾斜。好きです、広尾根。

市道山は東方が開けていて都心部の眺望が得られます。市道山に至るまでアブラチャンやアカヤシオが少し見られました。

ここから先のヨメトリ坂から笹平に下山するルートは橋が崩壊していて現在(2021年3月時点)は通行止めとなっています。お昼休憩を取った後、次のピーク臼杵山(うすぎやま)に向かいます。
臼杵山までの登山道は急下降あり、ザレ場あり、露岩ありで急に個性を発揮してくるなぁという印象です。吊り尾根がのんびりした雰囲気だったので変化が印象的になるわけです。途中ですれ違った登山者はオツネの泣き坂のようだと言われていました。(要は急坂)

臼杵山はあまり眺望がありません。きちんとした山頂標は建っています。臼杵山は離れた場所から見ると平らな山頂を持つ山に見えます。山頂標がある少し先に臼杵神社がありますがそこも合わせて山頂に見えるからです。

臼杵神社に立ち寄りました。養蚕を祀る神様とされていますがお社の中は朽ちかけはじめています。狛犬が新しく設置されたようですがよく見ると左右に古い狛犬も残されています。実は口の閉じている方はネコ。口が開いている方はオオカミだと言われています。奥多摩には七ツ石山や御岳山のようにオイヌサマと言ってオオカミを祀った神社が今でも残されているのです。

臼杵神社の直下は急ですがその先は巻道も作られて歩きやすい道となります。南方面が伐採地で開けていて戸倉の採掘場が見えます。
グミ尾根を進むと北側にも伐採地があり眺望が開けていました。写真中央のツンとしたピークが大岳山で左のピークが御前山、右手前に鶴脚山と馬頭刈山(ますかりやま)が続きます。山と高原地図には奥多摩方面の眺望のことは載っていませんでした。山は行くまでわからないこともありますね。

植林地をなだらかに下降しながら荷田子の標識がある場所よりグミ尾根を離れて集落へと降ります。降り始めが少し急でしたがそのあとは問題ない道でした。都道33号線に出ると公衆トイレがありました。ここから温泉施設には歩いて15分ほど。秋川渓谷の眺めを楽しみながら歩きました。

瀬音の湯に到着です。入浴料は900円でした。レストランと足湯、即売所があり新鮮なお野菜をお土産に買って帰ることもできます。お風呂は室内と露天がありました。室内の方が緩くなっていましたよ。ph10.1のアルカリ温泉は2019年温泉総選挙のうる肌部門第1位だそうです。せっかくなのでゆっくり浸かっていきました。

瀬音の湯にはバス停がありますが本数が少ないです。徒歩8分で十里木バス停があります。1時間2本は出ていますのでそこから乗っても良さそうです。
晩酌のお供に秋川の刺身こんにゃくと純米吟醸酒の喜正。レストランで本醸造酒をいただいたのでグレードアップしたバージョンを買ってみました。丸みがあり口あたりが良いお酒です。干し肉に合いそうです。山行が終わってもこうして自宅で山の余韻を楽しみます。

それでは、またどこかの山でお会いしましょう!
登山レベル ★★★☆☆
 コース 和田バス停-醍醐峠-市道山-臼杵山-グミ尾根-十里木バス停 
コースタイム 5時間10分
距離 11.4km
往路アクセス JR藤野駅から和田行きバス 和田下車
復路アクセス 十里木バス停からJR五日市駅