日本人は古来より山を神聖な場所として捉えてきました。西洋では森や山は魔女や魔物が棲む場所とされていることを考えると日本と西洋では考え方が真逆といえるでしょう。富士山、白山、立山など人里から山容を伺いやすい山には神様が祀られることが多いです。
著者の太田昭彦さんは山岳ガイドでありながらお遍路で参拝者を導く「先達」でもあります。“「日常では味わうことのできない何か」を私にもたらしてくれました。”山の神秘さをこのように表現されています。山に登り、山から降りる頃、私たちは何とも言えない充足感に満たされるます。それは山の神さま仏さまからパワーを頂いているからなのかもしれません。
本著は神さま仏さまのことはもちろん、ガイドならではの視点で登山のアドバイスも書かれています。人と山々に棲む八百万の神様そして仏様の話を身近にわかりやすく伝えてくれる一冊です。
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